御殿場口の火山荒原では近年、外来種を含む侵入植物が急速に増加しています。
雪代跡の緑化を目標に、在来種のフジアザミやミヤマヤナギ(バッコヤナギとされているが誤り)の苗を麓の畑で育て、雑草の侵入を防ぐため土を落として行われてきた植樹活動がしだいに様変わりし、イヌコリヤナギなど、在来種ではない多種の樹木を畑の土と一緒に植栽するようになったことで、外来植物や侵入植物が激増し、御殿場口新五合目周辺で記録された植物の66%が非在来種という状況になってしまいました。各登山道、遊歩道の入り口には土を落とすためのマットが設置され、外部から種子を持ち込まない対策がとられていますが御殿場口では真逆のことが行われています。
2014年12月、静岡県は植樹活動を行っている団体、地主、環境団体による意見交換会を開催し、侵入植物への対策が必要であることを確認し、各団体間に情報共有されました。当会は早急な対策が必要と考え、2015年より御殿場市環境課との市民恊働型まちづくり事業として御殿場口の生物多様性を保全するための活動を開始しました。(左欄の書籍参照) |